Web制作のためのHTML5入門 PC / スマートフォン / タブレット対応 HTML5を導入するためのヒントが満載!
HTML5の基本から、効果的な使い方、実用テクニック&アイデアまで丸ごと学べる。
典型的なページレイアウト含む、今すぐ使える「楽しい」「便利な」50本以上のサンプルを収録。
スマホサイト、HTML5未対応ブラウザへの対策も万全! サイト制作者必携!
■第1章、第2章
HTML5とはどのようなもので、どういうところが変わったのかを簡単に解説しています。
すでにHTML5の概要がわかっている方は、この章を飛ばしてもかまいません。
■第3章
Webページレイアウトの代表的なパターンを通して、HTML5時代のマークアップに慣れましょう。
ここで取り上げるサンプルは、実際にWebサイトを作る際の基本テンプレートとしても使えます。
■第4章
新しくなったメタデータの数々を紹介します。
HTMLにメタデータを埋め込んだり、閲覧する機器に合わせてCSSスタイルを切り替えたりするテクニックを紹介します。
■第5章、第6章、第7章
ドロップシャドウからアニメーション、テキスト装飾に至るまで、高度なビジュアル表現のためのCSSを中心に紹介します。
canvasなどJavaScriptを使用したコンテンツも取り上げます。
■第8章
オーディオ/ビデオの再生を取り上げます。ファイルの準備や、独自コントローラの作成にも挑戦します。
■第9章
HTMLタグだけでなくCSSやJavaScriptも使い、一歩進んだフォームの作成を紹介します。
■第10章
Webストレージとオフラインブラウジングを取り上げます。これらは、Webアプリケーション開発のために用意された、HTML5を象徴する機能です。
■第11章
実践でHTML5をコーディングする際の参考になるように、HTMLタグと属性、CSSセレクタの一覧表を掲載しました。
出版社からのコメント
本書「はじめに」より抜粋
1999年にHTML 4.01標準が勧告に達してから、長らくHTMLの標準は停滞していました。もちろん技術革新は進み、初期のソーシャルサイトが登場したり、Ajaxのようなテクニックが出てきたり。Webサイト自体は変わり続けていましたが、HTMLやJavaScriptには変化なし、という時代でした。2000年代前半は、「少ない機能でどうやったら実現できるか」を考える、「工夫の時代」だったのかもしれません。
「工夫の時代」に変化が訪れたのは、2004年ごろです。"canvas"タグが標準化に向けて動き始めました。
"canvas"はJavaScriptで動的にグラフィックを描画するための機能ですが、これはもともとWebサイトではなく、デスクトップソフトウェアの開発に使うために考案されたものです。小規模なソフトウェアなら、HTMLやJavaScriptで作ろうという動きが始まったのです。
この頃からHTMLは、Webサイトを作るための専用言語ではなくなってきます。
ユーザーインターフェースの構築に、XMLやHTMLを採用する開発環境がたくさんで出てきました。
そしてスマートフォンが登場しました。この新しいハードウェアのために、HTMLやJavaScriptには、それまで必要とされてこなかった機能を追加する必要が出てきました。
2000年代の後半から現在にかけては、「HTML拡散の時代」といえるでしょう。HTMLは至るところで使われ、しかも作られるのは必ずしもWebサイトではなく、PC向けでもないのです。
HTML5は、「HTML拡散の時代」のHTMLです。PC、スマートフォンをはじめ、各方面のニーズを取り入れながら拡張する言語です。
本書は、そのHTML5の新機能のうち、HTML4.xから移行に必要で、今後のサイト構築に必要なものを中心に紹介しています。皆さんのHTML5へのステップアップに、本書が少しでもお役に立てることを願っています。
2012年7月
狩野 祐東